どんよりとした、蒸し暑いような肌寒いような微妙な梅雨の午前中
すっきりとした青い着物姿で現れた先生


朝焼けを描いた帯。この朝焼けの情景が美しいのは朝靄の湿度があってこそ。

朝焼けのバラ色を思わせるグラデーションの美しい帯揚げ

下駄の鼻緒はちょっぴりレトロな雰囲気が可愛らしい花柄

ビーズがたくさん付いた半衿がとてもおしゃれですが、先生としては最近インスタグラムで見つけた800円の簪がとてもよくてご機嫌だそうです。
どんよりとした、蒸し暑いような肌寒いような微妙な梅雨の午前中
すっきりとした青い着物姿で現れた先生
朝焼けを描いた帯。この朝焼けの情景が美しいのは朝靄の湿度があってこそ。
朝焼けのバラ色を思わせるグラデーションの美しい帯揚げ
下駄の鼻緒はちょっぴりレトロな雰囲気が可愛らしい花柄
ビーズがたくさん付いた半衿がとてもおしゃれですが、先生としては最近インスタグラムで見つけた800円の簪がとてもよくてご機嫌だそうです。
大型連休もいつのまにか終わってしまい、またいつもの一週間が始まりました。
一日の内でも薄曇りで肌寒いかと思えば、日が差して蒸し暑くなるそんな五月のある日の先生方の着こなしです。
浮き織りの紫のグラデーションがとってもきれいです。
帯は着物の色と合わせて優しい藤色の名古屋帯にほっこりと可愛らしい刺繍の入り。
血色マスクにもビジューが付いていて素敵。
続いて、下ろしたての帯を締めてきたというこちらの先生。
お召の着物にかすみ草柄の紬の名古屋帯。明るいオレンジの帯に可憐なカスミソウの花とその茎を思わせる緑の帯締めを締めているのがなんとも心憎い。小さなビーズの沢山ついた半衿や帯留めにもこだわりがこもっています。
先生曰く、ポイント柄の帯は季節によってこだわりたいのだそう。
こちらの先生は、柔らかいクリーム色の塩沢紬の着物に縮緬地に伊勢型を施した帯。
いつも暗色系か淡い寒色系でまとめている先生にしては珍しい着物だと思いましたが、着物や小物を淡い色でまとめつつ、帯でしっかりとアクセントをつけているところにやはり好みやこだわりがでますね。
涼しげな紗の着物をお召しの先生。
こちらは二重紗(紗合わせ)なので見た目に反して暑いため、四月末頃から着ているそうです。
また二重になっているので透かすと下の写真のように縞模様ができます
これは印刷関係にも使われる言葉でモアレ(あるいはモワレ)と呼ばれる模様だそうです。
控えめながら光沢をもつ帯は、美濃和紙が織り込まれているもの。
発色のよい帯締めと可愛らしいお花の帯留めでまとめたコーディネートでした。
雨で肌寒かった昨日とは打って変わり、初夏の日差しの四月後半
先生方の装いもすっきり軽やか
きものは米沢紬
帯も米沢紬で、絹糸に和紙を織り込んだ八寸名古屋帯です。
「せっかく写真を撮ってもらうのに前回と同じ帯だわ!」とは言うものの、
さすが着回し上手な学院長。着物や帯留めが違うだけで別物の帯のように見える不思議。差し色の赤のせいか、コンテンポラリーアートのような雰囲気になっています。
素敵な絞りの帯をしめた先生、大輪のバラが品よく素敵。
青い蝋結染の小紋と白地に青いバラの帯のブルーコーデ。
濃い色の着物でも藍色で白を効かせると軽やかな雰囲気に
白大島に白い帯でフォカマイユ配色の先生のコーディネイト
ライトの加減で真珠のような色味に見えます。
きものと帯は白ですが同じ白でも帯はほんのり薄紅か薄い藤色で、ちらりと見える帯揚げと半衿、帯締めは薄紫で統一感ばっちり。
そろそろ桜の花も散り始めたので、桜模様の大島紬をば…
と言いながらも桜模様は一年を通して着てもよい柄なのよ。 と教えてくださった先生。
大島紬は着やすい上に衣擦れの音が素敵だから大好きなのだそうです。
「衣擦れの音が素敵だから」と視覚だけでなく、聴覚も使って着るものを選ぶというのはなんとも贅沢でありつつ風情のある楽しみ方だなと思わず感動しました。
淡い桜色と淡い空色の帯締めが春らしくて、愛らしい。
同じく大島紬をお召の学院長
座っている姿がとてもしなやか。
「いつもと同じカトレア柄の大島よ」といいつつも、この大島紬がすごくお似合い。それに幾何学模様の帯を締めることでまったく違った雰囲気に見えます。
帯が柄ものなので、髪型をシンプルなシニョンにして。
色で遊ばず、カトレア模様の曲線から帯の直線での緩急のバランスを取ってコーディネイト!
「スイートピーの花ですか?」
「ううん、エンドウ豆の花よ」
エンドウ豆の花を描いた帯!!
墨絵で蔓の曲線と花の甘い雰囲気を和らげているところがお気に入りだそうです。
着物は石下(いしげ)紬の単衣です。そろそろ日中も暑くなってきたので、早々に単衣を着用。
ご自宅で眠らせてしまっている着物はありませんか?
お出かけに着ていきたいので着付けをして欲しい、
一通り着られるけれど細部の手直しをして欲しいといったことから、
お手入れの方法のアドバイス、コーディネートの仕方等、
着物アドバイザーが着物に必要なお手伝いをいたします。
詳細は3月9日の記事をご覧ください
http://www.kitsuke-tokyokimono.com/infoblog_wakayama
先日の先生方の着物コーディネートです。
まずは学院長
カトレア柄の大島紬に銀色の塩沢紬の帯。
いつもシックな着物コーディネートをしている学院長、小物と着物や帯の色合わせに細かな配慮がされているのがよく分かります。
続いてそこはかとなく春を感じさせる帯を締めていたK先生
結城紬の無地に名古屋帯の取り合わせ。
名古屋帯は押し花で春の菫を思わせるほんのり可愛らしいのがポイントです。
この帯の光沢もまた美しく、思わず隠し撮り!
続いてはS先生
シンプルな紬に濡れ描き作家の山田全先生作の熊野古道を描いた帯。
濡れ描きの透明感によって熊野古道のしっとりとした空気感が伝わってきます。
帯揚げや帯締めの色も淡く濃淡が効いていて、”霞か雲か”の雰囲気をそのまま丁寧に生かした組み合わせ。
最後にU先生
若い頃に着ていた色無地を染め替えて愛用しているそう
藤の花がとても素敵な帯は蓮糸で織られた名古屋帯
華やかなのに派手でなく、控えめなのに地味ではない奥ゆかしい雰囲気が魅力的!
Instagram も時々更新しています
今日は着物作家の安田利章先生が勉強会の講師として来校されました。
摺り友禅や版画友禅をの技法を使って着物の作製に、
親しみやすさと繊細さを持つ「きりえ」をモチーフに創作活動をされている先生です。
こちらの切り絵を元に
こちらの着物をデザインされたそうです。塔のまっすぐな姿をそのまま使うのではなく、
視点を固定せず少しずつ別の角度を織り込むことでどことなくキュビズムを思わせる躍動感があります。
影になった屋根の暗さと光の当たった屋根の部分の対比が満月の思いがけない明るさ強調していて、実物はもっと幻想的な雰囲気を醸しています。
また、街並み部分には蓄光石が使われており、
ブラックライトを当てると光ります。
他にも
繊細な竹林。一点透視図法を着物の柄に使うのは珍しいのではないでしょうか?
先生曰く、「着物や帯の柄は平面的で、視点も決まっている。もっと自由な発想で作りたい」とのこと
そんな先生の心意気がよく伝わるのが、こちらの「先斗町」よくみると、町を上空から見た図柄だということがわかります。洛中洛外図をモダンにしたような意匠です。
絵画的な表現が多いように思われた先生の作品でしたが
猫好きにはたまらない、猫三昧の帯(こちらの猫も目に蓄光石)や
熱帯魚やチンアナゴモチーフといった、あまりお目にかかれない柄の帯も見せていただきました。
こんな帯を締めて、平日の午後水族館に行きたいなぁ。。。
先日の先生方の着物の記録です。
まずは学院長
「えっ?こんな格好でしかないけどいいの?」
大島紬の着物とゴブラン織りの帯が、学院長にとっては普段着の延長のような気軽な装いだそう。
半衿の軽快な柄がシックなコーディネートにモダンな雰囲気を加えていて素敵!
続いて
「赤城の山も今宵限り!!」となにやら気風のいいことを言っていた先生
聞けばなにやら、この色鮮やかな帯は赤城のばっちゃん紬で織られた染め名古屋帯とのこと。
着物は大島紬で柄はカトレアの花。
明るい色合いと艶のないざらりとした風合いのバランス加減が絶妙です。
最後はかんざし姿も艶やかな先生。
着物は真冬に登場する「山形間道」という紬の小紋です。
帯はおしゃれ袋帯を合わせるのが先生のお気に入りだそう。
今週は、京友禅作家の千地泰弘先生による着物勉強会でした。
着物マニアの間では、千地先生は中村珠緒さんが贔屓にされていることでよく知られていますが、
1979年にはベルギー国立バレエ団の衣装をイッセイミアケ氏とジョイント制作、1981年にはハリウッドにて作品発表を行い、エリザベス・テイラーやグレース・ケリーらのドレスも製作。またスペイン貴族の中でも最も格式あるアルバ家の顧問デザイナーに就任。
イタリアで公演されたオペラ「蝶々夫人」「千姫」等の衣裳、歌舞伎では国立劇場30周年記念講演の市川猿之介の宙吊り衣裳などを製作。
他にもロサンゼルス西本願寺のウィステリア小聖堂の壁画の制作、フランシスコの仏教センターの壁画を制作し、仏教画家としても多忙な先生です。
そんな先生からお話が聞けるとあって、大人気の勉強会です。
こちらは蓮糸つづれ帯
たて糸には三眠蚕の繭糸を使用
よこ糸には蓮糸と繊細な笹繭を組み合わせ、西陣伝統の綴れ織の技法で手織りされているため、
軽くて丈夫で締めやすい帯になるそうです。
”ある姫君が仏の世界を見たいと念じていたら、夢枕に仏が現れて「ハスの茎からとった繊維で糸を作り、布を織りなさい」と教えた。姫君がそのとおりにすると、蓮糸の布には見事な極楽浄土が描かれていた”
との逸話付きです。
仏像絵師としても活躍される先生の作品らしく、蓮糸で織られた帯に大輪の蓮のデザインが美しく
極楽浄土の蓮の池に咲く蓮のイメージそのもの。
そして、雪をかぶった寒梅のと金閣寺。
そういえば和歌山城の梅の花も少しづつ咲き始めました。
西陣爪掻本綴作家の先生が和歌山校に来校されました。なんとも難しい字面ですが、綴織という言葉であれば聞き馴染みのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
綴織は正式名称を「西陣爪掻本綴織」といい、日本美術織物の最高峰と評されます。
「綴機」という人の手足のみで操作する織機を使用し、「爪掻」という伝統的な技法で文様を織り上げられた織物はまさしく、
元来生産数の少ないうえに、職人の高齢化と後継者不足にともない高度な技術をもった織師は年々減少しています。そのため高度な技術と希少性から、他の織物とは別格とされており最高の格を誇ります。
さらに作品の下絵には計算された型紙のような図案はなく、色、形ともに職人の感性と技に委ねられるため、職人の豊かな感性と高度な技術が注ぎ込まれた世界に一つだけの作品として仕上がります。
そんなお話を聞きながら、実際に作品の帯を巻いてみました。
ちなみに今回生徒さんが身に纏っているのは、ピンワークという作業で反物を裁断することなく着物を再現したものです。(写真一部例外あり)
半衿、帯締め、帯揚げも固定して。
ピンワーク姿の写真撮影会が大好評だったので今後も続けていこうと思います。
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