明星軒展

このたび、当学院では初めて『明星軒』(めいせいけん)さんにお越しいただきました。
 
明星軒さんは、創業130年になる京都の呉服問屋さんです。
問屋さんとはいえ、たくさんの呉服をオリジナルでも作成されているそうです。そのこだわりは強く、それぞれの商品に表れています!
 
<京の古代色五十選>
今回の目玉です。
日本の色に染め上げた、色無地の反物をなんと50色もお持ち下さいました。
展示された様は流石に圧巻!!
もちろんこだわりも詰まっています。
 
*生地のこだわり*
 
日本ニ大白生地産地の一つ、京都府丹後地方で織られた丹後縮緬を使用。しかも先練り後染めなのだそうです。
…はい。お着物勉強中の未熟な筆者は知らない言葉が出てきました。
先練り(さきねり)とは、織物を織る前に精錬する事。
精練とは、絹糸の表面にあるセリシンというタンパク質を洗い落とし、中の繊維を露出させること。
ふむふむ。
先練りをすると、織の工程での扱いが難しくなるが、一般的な後練りのもよりも柔らかく肌触りがよくなるのだそう。
なるほど。
実際とてもとても柔らかくて気持ちがいいです!
 
*地紋柄のこだわり*
 
地紋柄は組紐柄になっています。流れる様な曲線の地紋と光沢感ある生地がスッキリとした着姿を演出する効果があるそう。確かに、この地紋と光沢感の組み合わせは、見る角度によって微妙に色が変化して見えるます。実際の着姿は無地なのに立体感のある、それでいて縦のラインの曲線でスッキリ見えるってことなんですね。

*染のこだわり*
 
13.5mの白生地を手の感覚だけで引き染めされています。ムラの無さは熟練の職人のなせる技に他なりません。

*色へのこだわり*
 
古代色50選。色にこだわりがあるのは言わずもがなですね。日本の色は、原色やただのパステルカラーなどと違い、どれも微妙な中間の色。青磁色、千歳緑、撫子、柘榴、白百合などなど、名前も素敵!無数にあるその日本の古代色の中から厳選された50色は、どれもほんとうに良い色!ひとりひとりの「似合う」を追求されている証拠です。
 
 
<爽〜SOU〜>
こちらは明星軒さんオリジナルブランドの夏着物シリーズ。
涼しげな見た目と軽さが魅力です。
年々長くなっている夏。
豊富なデザインがあるのはありがたいです。
最近では羽織やコートを仕立てるのにもこちらのシリーズが人気なのだそうです。
 
<明星軒オリジナル
他にも、モノトーンシリーズや、スワロフスキーがあしらわれた帯、クールでモダンな絵羽模様など、新しい感性を取り入れたオリジナル作品をたくさんお持ち頂きました。こんなお着物を着ていたら、街中でも、お着物好きさん達の間でも注目されること間違いありませんね。
 
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