残暑お見舞い申し上げます

 

残暑お見舞い申し上げます。

先生から「憧れの八重山上布のお勉強ができました 😆 」と写真が届きました。

 

八重山上布とは、沖縄県八重山郡周辺で作られている織物です。苧麻(ちょま/からむし)の手紡ぎ糸を使って織られ、沖縄地方の織り物の中で唯一「刷込捺染技法」(すりこみなっせんぎほう)を用いて作られる織物で、焦げ茶色の絣模様が浮かび上がる白上布は、主に夏用の着物として用いられます。

八重山上布の起源は定かではありませんが、『李朝実録』などからするとかなり古い時代から八重山上布の苧麻(ちょま)が着衣の素材として用いられていたことがわかります。特に、琉球王府成立以降は王府お抱えの絵師が図柄を作り、色の豊かな織りの細かい上質の麻布は王府ゆかりの人々が着用するものとなりました。

薩摩藩による侵攻の後、八重山上布は人頭税の一環として薩摩藩を通して江戸、大阪などへも出荷され、琉球王府においても大変な貴重品となりごく限られた人々だけが身につけられる、庶民の生活からはかけ離れた織物として存在していきました。明治に入り人頭税廃止後、八重山上布の産業化が一気に始まります。八重山上布独特の「短機」織機が考案されたのもこの頃で、さらに大正時代に入って織機が改良され、捺染(なっせん)で使う「綾頭(あやつぶる)」が、織機の一部になり、張力のむらによる経絣のずれがほとんどなくなり、更に品質が向上していきました。

八重山上布の糸や染料に用いられるのは、八重山の自然から得られる草木です。主原料は苧麻から作られる繊維で、染料にはヤマイモ科の「紅露」(クール)が使われます。織り上げられた後、八重山地方の眩しい日差しのもとで日晒しを行うことで深みのあるこげ茶色に発色し、さらに海水につけることで地色が白く晒され絣模様がより鮮やかになります。まさに八重山の自然が織り込まれた布です。

 

ウィリアム・ブレイクの詩「無垢の予兆」に

“一粒の砂に ひとつの世界を見

一輪の野の花に ひとつの天国を見

手のひらに無限を乗せ

一時(ひととき)のうちに永遠を感じる”

 

とありますが、八重山上布になら

 

“絣模様に 沖縄の太陽を見

地色の白さに 南国の海を見

一反の布に自然を織り込み

一時(ひととき)のうちに沖縄の自然と歴史を感じる”

となるのではないでしょうか。

 

 

第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受けた沖縄では、八重山上布も一時期は後継者が途絶えてしまうのではないかという危機もありましたが、沖縄県や石垣市などが一丸となって後継者育成事業を立ち上げています。

 

Instagram始めました

https://www.instagram.com/tokyokimono_sohgohgakuin/

 

 

 

 

 

記事一覧へ戻る